三叉神経痛について

三叉神経痛について

三叉神経痛とは三叉神経という脳に直接出入りする神経の分布している部位に生じる神経痛のことを言います。
三叉神経は顔面の皮膚・口腔粘膜・鼻腔粘膜の感覚を脳に伝える感覚神経がその大部分は占めています。神経痛は何らかのきっかけで生じる鋭く短い痛みですが、三叉神経痛患者さんが訴える痛みは、「電気が走るような」あるいは「釘か剣山のようなものでブスブス刺されるような」と表現される特徴的なもので、電撃痛や刺痛と呼ばれています。

痛みのきっかけとして頻度が高いものとしては、食事、洗顔、歯磨きがあげられますが、口を開けるだけで強い痛みが生じるために話が出来なくなる患者さんや、夜間布団が顔にかかることで痛みが出てくると訴える患者さんもいらっしゃいます。痛みの分布と特徴から三叉神経痛の診断は比較的容易ですが、初期には典型的電撃痛や刺痛のみであったものが、経過とともにうずくような持続性疼痛が重なることがある点には注意が必要です。

神経痛が生じる原因によって特発性三叉神経痛(原因となる病変がはっきりしないもの)と症候性三叉神経痛(何らかの病変によって三叉神経痛が生じるもの)に分類されますが、症候性三叉神経痛の原因として脳腫瘍や脳血管障害(脳梗塞、脳出血)などが知られています。原因となるこれらの病変が否定された場合に特発性三叉神経痛と診断されますので、一度は専門家(脳神経外科、(脳)神経内科または麻酔科・ペインクリニック)に相談して治療可能な原因が隠れていないかどうかを確認してもらうことをお勧めします。特発性三叉神経痛の多くは延長蛇行した脳を栄養する動脈または静脈が三叉神経を圧迫していることが原因となっています。特発性三叉神経痛の有病率は10万人あたり4から20人程度と報告されており、女性や50才台からの発症が多く、高齢になるほど有病率が増加します。

2015年3月に厚生労働省から「薬物療法による疼痛管理が困難な三叉神経痛に対するガンマナイフ治療」の適応追加が承認され、2015年7月1日以降健康保険を使って治療が受けられるようになりました。しかし保険適応になったとしても全ての患者さんがガンマナイフ治療の対象になるわけではありません。このウェブサイトでは私達が考えている三叉神経痛治療の基本的な考え方と「ガンマナイフ治療の対象となる三叉神経痛患者」像について記載します。

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